イオンの保険戦略

= ネクタイ派手夫の保険流通革命(保険ショップ成功の鍵)=

イオンが「生命保険事業を軸に健康関連サービスを広げよう」としていると新聞で報じられました。

子会社のイオンフィナンシャルサービスが独保険大手アリアンツ傘下のアリアンツ生命保険の買収を完了し生保に参入し、商業施設「イオンモール」など消費者の生活基盤を支える強みを生かし、主に30~40代へ「健康増進につながる商品」を提案していくと報じられています。

イオンは5月にも「イオン・アリアンツ生命保険」を発足させ、新商品を順次販売するそうです。まずは、住宅ローンの借り入れと一緒に加入することが多い「団体信用生命保険」(団信)を2020年秋にも発売するとのことです。イオン銀行の主力商品である住宅ローンと組み合わせて自社グループで手がけられるようにし、収益の基盤にしつつ、来年には医療保険や死亡保険の販売にも乗り出すそうです。

さらに、イオンは保険商品を健康増進プログラムと組み合わせていく方針だそうです。

例えば、健康診断の結果や日頃取り組む運動などに応じて保険料が増減したり、イオンのWAON(ワオン)ポイントなどを付与する仕組みを視野に入れているそうです。

イオンは、成長戦略の1つに「ヘルス&ウエルネス」を掲げ、健康関連サービスを強化しています。イオンは、「小売りと保険。片方だけでは満足のいく健康サービスは提供できない」とし、グループの相乗効果を引き出すことを重視しています。

この生保事業拡大の核となるのが「イオンモール」です。

国内の来館者数は年間延べ12億人にのぼり、生命保険の加入ニーズがある30~40代が多く来店されます。まさに「健康増進への関心が高まる世代」に対し、関連する商品や情報を提供していけば「イオンの強み」が生かせますよね。「イオンモールには保険ショップが沢山入っているじゃないか」と仰る方もいらっしゃるとは思いますが、入居する場合の契約書には期限がうたってあって、期限になった場合、継続出店を認めなければ、保険ショップの運営はそこで終わります。イオンはデベロッパーなので、強いですよね。退店させた保険ショップを「居抜き」で「イオンの保険ショップ」や「イオン銀行」が出店できれば出店コストも削減できます。本気でイオンが保険販売しようと思えば、勢力図はあっという間に変わるのです。

さらに、会員数が2800万人いるイオンカードの利用者にも保険加入を働きかけることができます。

イオンの2019年2月期の連結営業利益のうち、ヘルス&ウェルネス事業は262億円。稼ぎ頭である金融事業(708億円)とイオンモールの不動産事業(555億円)との3事業でイオン全体の7割を占めています。

生保進出はヘルス&ウェルネス事業をさらに伸ばす可能性があると思います。

金融全般、健康に注力するイオンの戦略の核に保険を置くとは流石ですね。